王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中


さてさて、お昼休みになりました。


イケメン魔王様と並んで座る、心臓やぶりのドキドキ授業も終わってくれました。



「人間界の授業~~だりぃ~~」



界魔君は疲れ顔。

椅子に座りながら、机に顔をくっつけ伸びている。



人間界?


界魔のつぶやきに慌てる私。

椅子に座ったまま、界魔の耳元に唇を近づけコソコソコソ。



「発言には、気を付けてくれないと……」


この時世、SNSにアップされたら、全世界に拡散しちゃうんだから!



ダルそうな声で「わかってる」って返されたけど。

本当にわかっているのかな?



後ろから二列目の席から、私は教室を見回してみる。


あれ?


首が傾いてしまうのは、お昼休み恒例の『女子の大移動』が起こっていないから。

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