王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
「それでもさぁ……」と、困り顔で顔を見合わせるクラスメイト達。
冴木さんは全くひるまない。
「陽彩ちゃんのおかげで、界魔君が王子様衣装を着てくれることになったんだよ」
これには女子達が、わかりやすいくらい目を輝かせた。
「界魔君が?」
「ほんと?」
「ほんとだよね、陽彩ちゃん」
「あっ、うん。任せとけって……界魔君が言ってくれた……」
「すごーい!」
「陽彩ちゃん、神!」
なんかいきなり、崇められているんですけど。
「界魔君を説得してくれた陽彩ちゃんに、拍手~」
冴木さん、拍手をあおるのやめてよ。
恥ずかしすぎて、顔があげられなくなっちゃうから。