王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
「この部屋で、俺以外の男子の名前なんて囁いちゃ」
麗先輩の人差し指で、私の唇をふさがれちゃった。
「君の唇で俺からのキスを堪能したいのなら、男の子の名前を連呼してもいいけどね」
私の頬に、手のひらを当てないでください。
うっとりした顔で、顔を近づけてこないでください。
心拍……乱れちゃう……
甘く揺れる麗先輩の瞳が、私の瞳をジーっと見つめているこの状況。
心臓がバクバクと、うなりだしてしまう。
麗先輩のお顔がこの世のものとは思えないほど綺麗だからであって、決して恋愛感情じゃない。
……はずなのに。
ドキドキは駆けていく一方で。
気づけば麗先輩の唇は、私の唇に迫っていて……