王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
「あの……麗先輩……」
私は両手で、麗先輩のほっぺをグイっと突き放した。
「陽彩ちゃんの頭の中を俺でいっぱいにしたくて、今日は君を招いたんだ」
「私はお願いに来ただけなんです。界魔君の秘密は誰にも言わないでくださいって」
「はい、ペナルティ」
「えっ?」
「バツが1個、増えちゃったね」
「バツ?」
「俺以外の男子の名前。言ったらどうなるんだっけ?」
うわぁぁぁ。
甘い声で、いじわるな吐息を吹きかけないでください。
「こんなにも俺は陽彩ちゃんのことが大好きなんだって伝わるまで、陽彩ちゃんの唇を独占してもいい?」
ひぃあ?
そそっそ……それって、キスされちゃうってことだよね?