王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
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私には両親がいない。
私が生まれてすぐ、交通事故でなくなっちゃったから。
赤ちゃんの頃から、おばあちゃんと二人暮らし。
心に焼き付けなきゃいけない子守歌のように、おばあちゃんから何度も何度も聞かされていた。
『我が一族は、魔王から人間界を守る使命がある』と。
幼稚園の頃は使命が何かよくわかっていなくて、無邪気にいろんな質問をしていたっけ。
『おばあちゃん、魔王なんていないでしょ?』
『もう何百年も、魔王は人間界に姿を現してはいない。おばあちゃんだって見たことがない。でも魔界が存在している限り、人間の脅威であることは間違いないんだよ』
言葉がむずかしすぎて、よくわからないなぁ。