王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
「ななな…なんで麗先輩が、そのことを知っているんですか? トップシークレットなんですよ!」
「フフフ。なんでだと思う?」
うわぁぁぁ、どうしよう。
私の正体がバレちゃったとなると……
『契約違反だ! この箱は燃やす!』
『やめてぇぇぇ~~ これだけはぁぁぁ~~』
私の宝物を没収されて、容赦なく灰にされてしまう!
そんなことはダメ!
なんとかごまかさなきゃ!
「麗先輩、変なことを口走ってごめんなさい。魔王なんて、この世にいるはずがないですよね? 寝起きだったから、夢に出てきた魔王を先輩だって勘違いしちゃいました……アハハ……」
お願い。
この説明でだまされて。
「そっか。寝ぼけていたから、俺に殴りかかってきたんだね」
「我が家の薄い布団と違って、ベッドの寝心地が最高すぎたんです。だから平和なこの世界に絶対にいない魔王なんかの夢を見ちゃったのかな? アハハハハ……」