王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
私の首筋に、冷や汗がタラり
立ったまま目だけを動かし、階段に座ったままの麗先輩の表情を伺ってしまう。
「そっかそっか。このベッドを気に入ってくれたんだ。高校の理事長でもある俺の父さんに頼みこんで、キミの安らぎ部屋を作ってもらったかいがあったよ」
「麗先輩のお父さんが、この高校の理事長だったんですね。理事長には、本当によくしていただいてます」
授業中に、魔王と戦わなきゃいけなくなることはしょっちゅう。
そのたびに理事長が、ごまかしてくれているし。
屋上から飛び立たなきゃいけないから、私以外は屋上に入れないようにしてくれている。
魔王が現れたことを察知できる私のピアス。
校内ではつけちゃダメだったけれど、ピアスOKの校則に変えてくれたし……
って……
「わわわ……私の……安らぎ部屋?」
童話のお姫様がくつろぐような、高級感漂うこのお部屋が??