王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
ビクッと肩を跳ね上げるクラスメイト達。
みんな気まずそうに、視線を床に逃がしている。
「俺がこの教室に戻ってきたときに、ゴミをぶちまけたままだったら、お前らの人生、俺がぶっ潰してやるからな! 覚悟しとけよ!」
さすが魔王。
極悪非道の絶対的トップ。
クラスメイト全員が顔面蒼白になったのは、激怒している魔王が恐ろしすぎるから。
「ほら、陽彩行くぞ!」
強引に腕を引っ張られた私。
え?え?と戸惑いながらも、とりあえず足だけを動かす。
「……陽彩ちゃん」
辛そうに顔をゆがめる麗先輩と視線が絡んだ。
でも私は、魔王にひきづられるように教室を後にしたのでした