王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
「縄をほどいて!」
「却下」
「ほどいてってば!」
暴れる私を見て、「クククっつ」と面白がっている魔王。
頬に当たる私の髪を指でつまみ、悪っぽくニヤついている。
「オマエが俺に襲い掛からないって約束するなら、自由にしてやってもいいけど」
「私に触らないで!」
思いっきり顔を振り、魔王の指から自分の髪を逃がす。
魔王はフェンスの手すりに手をつくと
そのままヒョイ
ジャンプで、フェンス上に腰を下ろした。
縛られている私の真横。
魔王の長い足が揺れている。