王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中
☆麗side☆
「あいつは誰?」
俺・護丞麗は、声を荒らげずにはいらなれない。
「普段の癒し系スマイルは、どこに置いてきてしまったのかな?」
理事長室の机の前で、優雅に紅茶をすする父親に向かい
「陽彩ちゃんのクラスに転校生が来るなんて、俺は聞いてないんだけど!」
机を両手で、バンバンと叩きながら。
転校生・帝界魔。
彼はこの学園一と言っていいほどの、綺麗な顔をしていた。
顔面の全パーツはパーフェクト。
俺にはない、悪っぽさとワイルドさを兼ね備えている。
何よりも許せないのは『陽彩ちゃんの婚約者』ということ。