千燈花〜ETERNAL LOVE〜
始まりの夢
夢をみている…
暗い夜空をビュゥーっと音をたてて下へ下へと向かっていく。
暗闇の中、眼下に長方形に延びる大地がかすかに見えた。大地に近づくにつれスピードは落ち、ゆっくりと音も立てずに地面に足がついた。
足元には小さな砂利がびっしりと敷き詰められている。見たことも来たこともない不思議な場所だ。
どこの世界に来たのだろう…
私は不思議と自分が夢を見ているとわかっていた。ひんやりとした空気の中で一呼吸し、静かに歩き始めた。
シャリ、シャリと小石の重なる音だけが響き渡る。辺りに人の気配はなく目の前に広がる白と黒のぼんやりとした世界はまるで墨絵の中にいるようだ。
暗い中だったが左方向に数メートル進めばそこは柵のない石垣になっていて、知らずに歩けば足を踏み外し下まで落ちてしまうであろうことが何故かわかった。
そして石垣の中央に幅の狭い小さな石の階段が下へと続いている風景も脳裏に入ってきた。確実にどこかの高台にいると思ったが、まだ辺りは薄暗く様子がわからない。
石垣とは逆の方向に振り返ってみると、何本もの背の高い木々が暗闇の中鬱蒼と生えていて、雑木林のように奥まで広がっている。
前後にある土地の高低差に不自然さを覚えたが、とりあえずゆっくりと長方形に広がる大地の奥の方に向かって歩き出した。
暗い夜空をビュゥーっと音をたてて下へ下へと向かっていく。
暗闇の中、眼下に長方形に延びる大地がかすかに見えた。大地に近づくにつれスピードは落ち、ゆっくりと音も立てずに地面に足がついた。
足元には小さな砂利がびっしりと敷き詰められている。見たことも来たこともない不思議な場所だ。
どこの世界に来たのだろう…
私は不思議と自分が夢を見ているとわかっていた。ひんやりとした空気の中で一呼吸し、静かに歩き始めた。
シャリ、シャリと小石の重なる音だけが響き渡る。辺りに人の気配はなく目の前に広がる白と黒のぼんやりとした世界はまるで墨絵の中にいるようだ。
暗い中だったが左方向に数メートル進めばそこは柵のない石垣になっていて、知らずに歩けば足を踏み外し下まで落ちてしまうであろうことが何故かわかった。
そして石垣の中央に幅の狭い小さな石の階段が下へと続いている風景も脳裏に入ってきた。確実にどこかの高台にいると思ったが、まだ辺りは薄暗く様子がわからない。
石垣とは逆の方向に振り返ってみると、何本もの背の高い木々が暗闇の中鬱蒼と生えていて、雑木林のように奥まで広がっている。
前後にある土地の高低差に不自然さを覚えたが、とりあえずゆっくりと長方形に広がる大地の奥の方に向かって歩き出した。
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