契り恋
ずっとわかっていた。



俺にはもったいない人だから、俺には眩しすぎる人だったから。



……怖かったんだよ、失うのが。



「……朱那ちゃんだよ」



手っ取り早い方法はいくらでもあったのに。



彼女を抱きしめて目を見て愛を伝えていればそれで良かったのに。


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