Kahlua Milk 〜Hiding Gray 君の瞳に隠されて〜

☆それなのに、君はまた現れる

同じ空間にいる以上、忘れることなんてできなくて

どうしてこうも、私たちは重なるんだろう


クラブを辞めて、数ヶ月
私は友達の紹介で、会員制の居酒屋のホールのバイトを始めた
女の子のスタッフは私だけで、それなりに居心地はよかった


場所が銀座なだけ、お客さんはお金持ちが多い


そんなある日ふと思い出した

銀座…
この前まで、すぐ近くで心を寄せていた人と働いていた


「まだ、いるのかな…?」


なんかものすごく気になってしまって、仕事を終えた私は、真っ先にスマホを開いた



「久しぶり!
ユウ、まだ松島で働いているの??」

ピロン

ユウ「おー久しぶり!」


異常な返信の早さ…
暇か…


ピロン

「いや、やめたよ」

やめた?
あんなに熱心だったのに…やめちゃったんだ…


「そーなんだ!
じゃあ、今何してるの??」

すぐにつく既読と、くる返信


「新しいバイト探してる(笑)」

この時、咄嗟に送ってしまったメッセージ


「こっちくる?」
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