【短】Small-Love
ピッという笛の音ともに
みんなの体が動き出す。



相手は奏斗たちのチーム。



まじ、ラッキー♪



「奏斗―――っ、パスパス!!」



『俺じゃ無理ーッ!!』
と、俺がマークに
ついていた奴が音をあげた。



パッと隙を見て俺はボールを奪う。



声を聞いた奏斗が
俺の元に駆け寄ってくる。



俺だってボーっとしてられない。



俺は長身の体を縮めて、
身を小さくして走り出した。



風を切ることが好きだ。



こういう時改めて実感する。



周りから飛び交う喚声も、
俺の耳には心地よいものだ。



流石にボールと共に走る速さでは
奏斗の足には敵わなかった。



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