【短】Small-Love
そして今日から部活が始まる。



クラスのみんなはウキウキしている。



終いには野球部の奴が授業中に
ボールを磨きだしていた。



その姿を
バスケ部の奴が羨ましそうに見ていた。



まぁバスケットボールは
授業中に磨けないな・・・。



教室の至る所にエナメルのバック。



その中にどれだけの思いや汗、
涙が詰まっているのだろう。



そしてホームルームで昴ちゃんは



「頑張れ、後輩諸君!」



なんて柄でもないこと叫んだ。



その一言に詩音は笑っていた。



すぐ隣にあるこの笑顔。



俺の今1番大切なもの。



そんな俺の視線に気付いたのか、
詩音は小首を傾げた。



俺はスッと笑った。



こんなにこいつだけで笑えんだな。



俺、
やっぱすきだわ――――。



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