すべてを忘れる前に
だめだ

比べちゃだめだ

「快、眠れた?」

「ああ、久しぶりにこんなにぐっすり眠れたよ」

外はすでに、夕焼け色に染められていた

何か音楽なってる

って、快の携帯か

「なんだよ」

(快!なんでアジト来ないんだよ!?)

アジト?たまり場のことか

電話相手の声が大きすぎたのか、快の携帯から聞こえたのはそれだけだった

「悪い、俺行かないと」

なら、私は帰らないとか

帰りたくないな

このままどこか行ってしまおうかな
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