すべてを忘れる前に
「もう・・・あそこには、行かないほういいか」

ん?誰かいる

男の人の気配がする

「誰」

「バレてたか。愛、帰ったんじゃなかったの?」

そこにいたのは、楓だった

「一回帰ったんだけどね」

笑って見せたのは、私の心情を隠すため

こんな落ち込んでいるところ知られたくない

ああ、いっそのこと死んでしまいたいな

「愛、暇ならアジトこればいいだろ。みんないるぞ」

「ただ、散歩してただけだよ」
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