私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編



少しして


点滴が終わった



香音が起き次第退院することになった





1時間後


香音は起きた

「……………っ」

「香音…?
 起きたか?」

コクッ

「体辛いとかある?」

フルフル

「それなら良かった…!」

そこでお父さんが口を開いた

「香音、退院できるって
 だから帰ろうな」

その瞬間、香音の顔が明るくなった

やっぱり……嬉しいよな

そして荷物をまとめた

その間も、香音はベッドから降りなかった

体……辛いのかな……
熱高かったし………

「香音、帰るぞ」

お父さんがそういった

「…………………」

でも香音は動こうとしない

「香音?」

「……………ゆう……と……だっこ………」

「香音我が儘言わない
 下山先生に迷惑かけるな」

「……………………」

それを聞いた瞬間香音は悲しそうな顔をした

「全然大丈夫ですよ!
 香音軽いですから!!
 全然迷惑じゃないです」

俺は慌てて否定した

「でも………」

「それに俺が香音を抱っこしたいので!
 いいですか…?」

「下山先生がいいなら………」

「ありがとうございます!
 香音~、行くぞ~!」

そして俺は香音を抱き上げた

香音の表情も明るくなった


< 109 / 529 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop