私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「じゃあ……どこから話そうかな………
香音は………どこまでの記憶ならある?」
「んー……………雄斗とデートしたのが最後かな………」
「……………その2日後、香音は飛行機に乗ったんだ」
…………飛行機…?
どうして…………乗ったんだっけ…?
「どうして……乗ったの?」
「どこの高校に合格したか……覚えてるか?」
高校は………
「北海道の………………」
「あぁ………だからだよ………
引っ越しだったんだ………」
引っ越し…………それで飛行機に…………
…………………何だろう………思い出せそうで……思い出せない………………
「香音…?
大丈夫か…?」
「……………ぅん」
「…………無理するな……
続きは明日にしよう」
「…………嫌だ……
大丈夫だから………教えて…」
「………………本当に大丈夫なのか…?」
「大丈夫……だから」