私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
~幸輝目線~
「じゃあな!」
「あぁ、また明日!」
サークルの活動も終わり俺は帰ろうとした
「幸輝~!」
「よう、花恋!」
「ねー幸輝
今日空いてる?
幸輝の家行きたい!」
「あぁいいよ
言っとくけど、家なんもないからな」
「分かってるよ!
ただ幸輝と一緒にいたいだけだから!
さっ、行こ!」
こうして二人で家に向かうことになった
この花恋というのが俺の彼女だ
学部は違うけど同じサークルの先輩でとても話が合う
母が亡くなってどん底にいた時、彼女が助けてくれた
今は彼女のことを何があっても守ろうと思える
二人で話してるとあっという間に家のすぐ側まで来ていた
「ねぇ幸輝………あそこにいるのって……誰?」
家が見えたところで花恋がそう言った
「んー………誰だろ……………」
段々近づいていく
それにつられてシルエットもくっきりとしていった
そして気づいた
「………香音…?」
「幸輝、知り合い?」
「俺の妹
でも何でここに…………」
そして俺は駆け寄った
「香音?
おーい」
「…………………っ
………お兄……ちゃん………」