私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
ピーンポーン
下山先生の家に着くとインターホンを押した
そしてすぐに出た
「幸輝、悪かったな」
「いえ
てか、こちらこそすみません
香音が困らせてるようで……」
「本当だよー
こいつ、頑固だしさー
すぐに無理するし」
「アハハ……」
「えっとー……それで?
後ろの人は?」
「俺の彼女です」
「どうも……幸輝さんとお付き合いさせていただいてます
山中花恋です」
「どうも……幸輝の妹と付き合ってます
下山雄斗です
……………って、幸輝いつの間に彼女作ったんだよ」
「わりと最近ですよ
同じサークルの先輩で、意気投合しました」
「あー……なるほどなー……
そうやって香音も俺から離れてくのかなー……」
……………
下山先生……そんな顔しないでほしい
なんて声かければいいのか分からなくなる
多分……香音は下山先生しか好きにならないと思うけど
「下山先生ー、そんなことはいいですから香音持ってくださいよー
そろそろ腕が疲れて落としそうなんですけどー?」
「はっ?
やめろ、絶対落とすなよ
お前は可愛い妹にそんなことするのか!?」