私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「なぁ香音………何でこんなことした?
 手もこんなにして………
 俺は見捨てた覚えないんだけど」

香音の手を握りながら聞いた

「………………嫌いじゃないって言ったのに………雄斗出ていったから………私とはいたくないんだなって思って…………」

「…………それは……ごめん
 香音は一人でいたいと思ったから……香音が幸輝のところ行く前に強く言い過ぎちゃったからさ………」

「…………………………」

「だから決して見捨てた訳ではない
 そっとしておこうと思っただけ
 香音を見捨てるとかありえないから」

そしてまた抱きしめた

「…………そっか」

「けど、ごめんな
 香音にそう思わせてるとは考えなかった
 言葉が足りなかったな」

「ううん………雄斗のせいじゃないよ……
 私も……ちゃんと言えば良かったから……
 こんなことする前に………………
 ……………雄斗……ごめんね……
 ……手……痛いでしょ……?」

「あー、これ?
 全然痛くないよ?
 香音の方が痛いだろ」

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