私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「よし、香音
ここで明るさ調節して?」
「えっ…………」
「ん?
好きな明るさにしていいんだよ?」
「……………………」
そう言われ少しだけ暗くした
「…………これでいいの?」
じっと見つめられた
いいもなにも…………良く分からない………
「じゃ、俺が変える」
そしてゆっくり、私の目を見ながら徐々に暗くしていった
「よし、こんなもんかな?」
「……………………」
「何か暗くね?」
私が何も言わないでいると雄斗がそう言った
「あの…………もう少し明るくても………」
「……………君の目は正直だよ?」
「…………………」
「雄斗、ちょっと部屋の外に出てくれ
香音と二人で話したい」
「………分かった」
そして雄斗は出ていってしまった
「これで本音で話せる?」
「………………………」
「香音さ………電気の明かり眩しかったでしょ?」
「……………別に」
「嘘つかなくていいんだよ
ここにはそういう子達もいる」
「……………大丈夫です」