私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「はぁ………雄斗になら正直に言える?」
「…………………………」
「まぁ雄斗の反応見る限り雄斗にも言ってないんだろうけど」
「………………」
「誰になら言える?」
「………………………眩しかった
………これでいいですか?」
「…………っ
まぁ良いけど………投げやりだね…?」
「………言えって言われたから」
「そうなんだけど……………てっきり雄斗に言うと思ってたからさ………………何で俺に言ったの?」
「………………別に」
「もしかして雄斗には言いたくない?」
「……………………」
「図星みたいだね
なんだーあいつ信用されてねーじゃん」
「そんなことない!
そんなこと……」
「じゃあどうして言いたくないの?」
「……………………………」
「雄斗悲しむよ?
香音に隠し事されたら」
「…………………………」
「まぁいいけどさ
香音は視野が狭いんだよな?」
「…………はい」
「そうか…………良く今まで頑張ったな
大変だっただろ?」
「…………別に」
「それに眩しさもあるなんて………学校って辛すぎるだろ」
「……………………どうして………気づいたんですか?」
「そりゃ分かるわ
明らかに瞬きが多いもん
それに視線がずっと下
雄斗に抱きついてた時には目瞑ってただろ」
「…………どうして………」
「俺をなめんなよ?
さっきはあんなこと言ったけど香音がどんな風に動くのかとか見てたんだから」
「……………そうですか………」
「視野狭いとさー、運動とかキツかっただろ?
良く頑張ったな!
偉いぞ!」
「……………何で…………分かるの…………」
「そりゃね
盲学校の先生だしな
それなりの知識はな?」
「……………………」
「動いてるものを捉えるのとか………移動とか大変じゃなかったか?」
「…………はい」
「だろうな
まぁここならそういうことは一切ないからな
香音がこれからの生活をより良く出来るように…………香音にとって何がいいのか
それをここで探していくことが出来る」