私の人生を変えてくれた人 ～もし君が生きてたら～ 前編

「…………そうなんですね………」

「ここにはいろんな見えかたの子達がいる
　今まで誰にも分かってもらえなかった気持ちとかも分かり合えるんじゃないかな？」

「…………………………」

「勉強に関しても…………学力別にクラスを分けてる授業もある
　大学進学希望なら放課後に進学講座もやる
　普通校と変わりなく授業はやるよ
　まぁ……香音には物足りないかもしれないけど」

「………えっ…？」

「香音が合格した高校の偏差値調べさせてもらった
　勝手にごめんな
　でも……………香音頭良いな！」

「………別に……そうでも………」

「時間の延長とかしてないんだろ？
　間に合った？」

「……………ギリギリです
　見直しとかは出来なかったですけど………」

「うわぁ……すげぇな！
　本当に頑張ったな………香音……凄い努力したんだな………」

「…………………」

「う………ぜひともここに来てほしい………
　この子を鍛えたい………」

「………………ん？」

「だってさー………こんなに頭良い子いないよ！？
　教師としてはどこまで伸ばせるかやってみたいじゃん…！
　めっちゃ難しい問題を出したい…！」

「あのー………私そんなに解けないですよ…？
　学校も行ってなかったですし………」