私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「おーい、俺入ってもいい?」

「あー雄斗
 ごめん、忘れてたわ」

「うわっ、最低ー
 香音は忘れてないよなー?」

「…………………」

「………香音?」

「…………てへっ!
 ごめんね!」

「香音まで…!
 奏斗何話してたんだよ
 香音に俺を忘れさせるなんて」

「んー?
 お前には一生分かり合えない話
 ね、香音!」

「はい!
 こんなに分かってもらえるとは思ってませんでした!」

「何だよそれ!
 香音もさーいつの間に奏斗と仲良くなってるんだよ………俺……捨てられる…?」

「そんな訳ないじゃん!
 雄斗が一番大好きだよ!」

「香音…………ってことだからな、奏斗!
 奏斗に香音は渡さないから!」

「分かってるって
 いいもん、仲良くなれたから!
 香音、また愚痴ろうな!」

「はい!」

「って何の愚痴だよ
 香音に変なこと吹き込むなよ」

「吹き込んでないし
 めちゃくちゃ気が合っただけだし」

「何の気が合ったんだよ………」

「何?知りたい?」

「……………………………」


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