私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「私の好きなようにすればいいって
盲学校に行っていいって」
「良かったな…!
香音………頑張ったな………」
「………もう少しこのまま………」
「いいよ」
少しだけ抱きしめる力を強めた
離してとは言えなかった
香音は………頑張って電車に乗ったんだ………
あれだけ………外の世界を…………男の人を怖いって言ってたのに………
頑張ったんだな…………
それと…………
奏斗が言っていたこと…………あれからずっと考えてるけど全然分からない
香音が俺に隠していること
俺に言ってほしい言葉
何だよそれ……………
何で奏斗には………分かるんだよ………
俺は香音を…………ちゃんと見れてないのか…?
香音のことを…………知れているのか……?
なぁ香音………教えてくれよ………
俺に何を隠してるんだよ…………