私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「香音、ちょっと待って!」
帰ろうとすると奏斗先生に呼び止められた
「何ですか?」
「ちょっと話そう?」
「えっ……帰りたいです」
「何?
そんなに早く雄斗に会いたい?
心配しなくてもまだ雄斗は帰ってこないよ?」
「違います!
自分の家に帰ります
電車混むのが嫌なので早く帰りたいんです」
「雄斗のところから通うんじゃなかったの?」
「……………………そのうち帰りますよ」
「……喧嘩した?」
「してません」
「じゃあどうして?」
「…………………………」
「その話も聞いてやるから!
だから俺と話そ!」
「………………はい」
そして私は奏斗先生と話すことになった
「それで、雄斗と何があったのかな?」
「………別に何も」
「何もないのに香音は雄斗と離れたんだ?」
「…………………雄斗……一人で考えたいみたいだから………」
「何を?」
「……分からない………
でも……ずっとボーッとしてるから……
だから……今は自分の家に」
「……………っ!
じゃあもしかしてその制服も見せてないの!?」
「そうですね………一昨日から帰ってないので………」