私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「っ!
 香音立って!
 写真撮る!!」

「何で奏斗先生に撮られなきゃいけないんですか?」

「それは決まってるでしょ!
 雄斗に送って自慢する!」

「はぁ…………何でそのために………」

「まぁまぁ!
 これ送ったら絶対に反応してくるからさ!
 そしたら俺があいつに説教しといてやるから」

「別に怒ってないんですけど………」

「そんなこと言わずにさ!
 ほら、立って!」

「…………一枚だけですよ………」

「おう!
 はい、チーズ!」


カシャッ


「よーし!
 香音ありがと!
 これであいつに自慢出来る」

「はぁ…………絶対に雄斗どうにかしてくださいよ?
 会えなくて寂しいんですから…………」

「雄斗のところに帰ればいいじゃん」

「………私が何かしちゃったのかもしれないじゃないですか…………
 もしそうなら…………帰れないです」

「ふーん……それはないと思うけどな
 まっ、あいつと話してみるよ」

「お願いします」

「んじゃ、本題に
 今日どうだった?」

「楽しかったです!
 みんな優しいし」

「おぉ、それは良かった」

「勉強もゆっくり出し、移動とかも全然苦痛じゃない!
 本当に楽すぎていいのかなーって少し不安にはなるけど」

「いいんだよ、それで
 ここはそういうところだから」

「奏斗先生………後ね、体育が凄い楽しかった
 久しぶりに出来て………体育ってこんなに楽しかったんだって………やっとその気持ちを思い出せた」

「そっか
 中学校では体育やってなかったんだっけ?」

< 170 / 529 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop