私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「それなら良かった
 ここまでしたかいがあったな」

「奏斗……本当にありがとう
 少しだけ……香音のこと知れた気がする」

「………香音、自分からは話さなそうだからさ
 雄斗からちゃんと聞いてあげな?
 そうしないと溜め込むから…………今回のことも……ずっとお前に気づいてほしかったはずだよ」

「………そうだな
 香音の見え方………全然知らなかった
 だから………もう少し聞いてみたい
 香音が何に困ってるのか………俺に出来ることがあるのか」

「そうしてやれ
 香音はお前に………言いたいことあるはずだから」

「おう!」

「んじゃ、帰るぞー」

「あー、疲れたー!」

「………香音はずっとそれだからな?」

「……………そうだな」

「結局さ、普通校だと配慮が足りないんだよ
 人数が多いし仕方ないと思うけど………あの子達にとっては苦痛だよ」

「……………だな
 あの視野で………大人数は……キツイな………」

「だろ?
 しかも視野が狭いって…………なかなか想像つかないだろ?
 視力が低いって方が想像つきやすいと思う」

「…………確かに……全然想像してる感じと違った」




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