私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「おー……何だ?」
「数学が簡単すぎてつまらないです!
ペースがゆっくり過ぎて暇です!
どうにかしてほしいです!!」
「………………」
「奏斗先生…?」
「……………アハハ!」
「ちょっ、笑わないでくださいよ!」
「あー悪ぃ………でも面白いわ………」
そう言いながらもずっと笑ってる
もぅ………こんな笑われるなら言わなきゃ良かった………
「奏斗先生…ひどいですよ!
そんなに笑わないでください!」
「だってさー………そんなこと言うとは思わないじゃん!
簡単すぎてつまらないとか………香音ぶっ飛んでる……!」
「……………っ!
仕方ないじゃないですか!
私、数学難しいのを解いてみたくてあの高校受けたんですよ!?
そのせいで他の教科もレベル上がっちゃったけど…………それでも数学をやりたかったんです…!」
「……………そっかそっか
香音、そんだけ数学好きだったんだな!
分かるぞー」
「奏斗先生………」
「よし、特別にプリント作ってやるから
暇になったらそれを解いてろ
担当の先生には言っとくから」
「本当ですか!?」
「あぁ………それでいいか?
テスト終わったら上にあげてやるから」