私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「全然!
てか、寝るつもりなかったし………」
「香音…………寝れるなら寝ておいで
昨日……あまり寝てないだろ…?」
「………っ!
寝たよ!?
ちゃんと寝た!」
「嘘ついても分かるよ…………頼むから………嘘はつかないで…?
疲れてるなら疲れてるって言って…………俺……分からないからさ………」
そう言って抱きしめてくれた
この温もり……久しぶりだな………
「雄斗…?
どうしたの?」
「………嫌か?
抱きしめられるの」
「………嫌じゃないけど…………雄斗……何か変だよ?」
「……………香音……ごめんな………何にも気づいてあげられなくて………」
「……………何が?」
「………俺……香音の見え方……全然知らなかった
香音の大変さ………知らなかった」
「…………別に私は大丈夫だよ?」
「奏斗がさ…………香音が見ている世界を見せてくれた
それで………やっと気づいた
香音は……凄く頑張っていたんだなって」
「………別に……頑張ってなんか………
他の人だって……頑張ってる」