私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

何をしてるのかと思ったら



勉強をしていた




…………こんな時間まですることじゃないだろ………




パタッ

俺は香音が見ていたテキストを閉じた 

すると一瞬驚いていたがすぐに睨まれた

俺も負けじと睨み返し時計を指差した


これで分かるよな……俺が言いたいこと


でも香音は違った


それを知らんぷりしてまたテキストを開いた

はぁ?
無視かよ………


パタッ

また閉じた

さすがにやめさせないと…………


でも香音はまた開く



そして俺は閉じる



その繰り返しだった






でもしばらくして俺は限界をむかえた

テキストを香音からとった

「香音!
 いい加減にしろ!」

「………………………………」

「何時だと思ってる
 いい加減に寝なさい」

「………………………………」

じっと睨んでくる

まだ諦めないのかよ………

「もう俺の負けでいいから
 俺が悪かった
 だから寝るぞ」

「………………返して」

「…………はっ?」

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