私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編



そしてすぐに香音の呼吸は落ち着いた


でも…………


それと同時に動かなくなってしまった

「香音…?香音!」

「ん?
 どうした?」

「雄斗!
 香音が…!
 香音が動かない!」

「あー、大丈夫
 多分寝てるだけだから
 ちゃんと呼吸してるだろ?」

そう言われ耳を澄ませた


スースースー




あっ………本当だ………

「ごめん………してた」

「だろ?
 香音、過呼吸の後だいたいそのまま寝るから
 多分疲れるんだと思う」

「そっか…………」

「んで?
 まだ保健室?」

「あぁ……そうだけど?」

「何か手をうたないとまた香音パニックになるぞ
 言っとくけど俺、こっから全部授業入ってるから
 電話きても出れないからなー」

「またパニックになるのか…?」

「……香音、保健室が無理なんだよ
 出来るなら保健室にあまりいさせない方がいい」

「でも香音寝てるぞ?」

「そこなんだよなー
 まっ、そっちで何か考えろ
 んじゃ、香音頼んだぞー」

「はっ!?
 ちょっと待てよ!」

「何だよー
 俺も忙しいんだって」

「お前は自分の可愛い彼女を見捨てるのか!?」

「可愛い言うなし!
 それ言っていいのは俺だけだし!!」

「じゃあ一緒に考えろ」

「はぁ……仕方ないなー
 一緒に考えてやるよ」

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