私の人生を変えてくれた人 ～もし君が生きてたら～ 前編

「香音、お前に大事な話が……」

「香音！
　ちょっと自分の部屋に行ってて？」

奏斗の言葉を遮って香音に言った

「……………分かった」

「ごめんな………あれだったら寝ててもいいから」

そして香音は自分の部屋に行った


「雄斗、何してるんだよ
　どんだけ逃げるんだよ」

「逃げてない
　香音は今疲れてる
　休ませるべきだろ」

「じゃあ疲れてなかったら話していいか？」

「ダメに決まってるだろ」

「じゃあいつ？」

「…………香音を壊す気かよ
　これ以上………やめてくれよ………
　香音………やっと元気になったんだぞ………
　やっと………お母さんのことを受け入れられるようになったんだぞ………」

「それは別だろ」

「一緒だよ！
　俺は……決めたんだよ……
　何があっても香音を守るって……
　だから……やめてくれよ………もう……苦しむところなんて見たくない………」

「……………お前もおかしいぞ……
　どうした………前はそんなんじゃなかっただろ………」

「………………………」

「…………香音と離れろ
　お互い………これ以上おかしくなる前に」

「嫌！」

後ろを振り返ると香音がいた

どうして………自分の部屋に行ったはずじゃ…………