私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「香音……どうして………」

「嫌!
 雄斗といるの!
 離れないの!」

「でもお前ら……」

「奏斗!
 今日は………もう帰ってくれ」

「…………………………」

「頼む
 今日はやめてくれ…………」

「………………分かった
 じゃあな」

「あぁ…………」



そして奏斗は帰っていった


「雄斗………嫌だ………離れない」

「…………………………」

「捨てないで………雄斗………」

そう言って香音は抱きついてきた


目に涙を浮かべて

「………大丈夫………捨てないよ……
 香音と離れたりなんかしないからな………ずっと一緒だよ………」

そして俺も抱きしめた


俺だって………香音と離れたくないよ……

でも………俺が香音を壊してるのか………?

そんなこと……ないよな……

俺はただ………香音にしてあげられることを………してるだけだもん………


香音を………苦しめたくないよ…………


「雄斗…………」

「ん?
 どうした?」

「………ごめんね………」

「何が?」

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