私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編




















「岩本さん!」

体育館に戻ると上岡先生が駆け寄ってきた

「岩本さん……良かった……
 心配したんだよ?」

「すみません……」

佐藤君を見てみると自分の学校の先生に怒られている

大丈夫かなって思っていると



こっちを見てニコッと笑ってくれた

まぁそれがバレてさらに怒られてたけど………

「岩本さん、仲直りしたんだね」

「まぁ、もともと仲良かったんで」

「そっか」

「おい、香音」

今度は奏斗先生だ

「お前何してたんだよ」

「…………………」

「まだ何も喋らないつもりか?」

「……………………」

「お前、いい加減にしろ
 どんだけ心配したと思ってる」

「………………ごめんなさい」

「俺は謝ってほしい訳じゃねぇんだよ
 何で屋上なんかに行ったんだよ」

「…………………行きたかったから」

「お前なぁ!」

「下山先生!
 ちょっと落ち着きましょう?」

上岡先生が奏斗先生をおさえてくれた

「岩本さん……下山先生はずっと心配してたんだよ
 岩本さんと話さなくなってから……ずっと」

「……………………」

「給食を食べてないのも………あの日私がトイレに行ったのも…………全部下山先生が気づいたからなんだよ
 岩本さんには言うなって言われたけど………」

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