私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

〜奏斗目線〜



「おはよー」

どんどん生徒が登校してくる

一人を除いて





そして登校時間を過ぎた


「岩本さん……来ないですね」

「そうですね………」

「俺ちょっと電話してみますね」


渡辺先生と上岡先生にそう告げ職員室に向かった


今、香音のお父さんに電話をかけても分からない


知ってるとしたら………あいつだな



プルルルルルル………



プルルルルルル……………






チッ、出ねぇな


折り返し待つしかないな………











そして授業が始まっていった







1時間目が終わっても2時間目が終わっても…………

香音は来ない







あいつも………電話くらい折り返せよ……







そんな時にやっとかかってきた


もう昼過ぎだった


「何だよ、奏斗
 忙しいから手短に頼む」

「雄斗、香音どうした?
 学校来ないんだけど」

「はっ?
 知らねぇぞ?
 香音に会ってないし」

「はぁ!?
 昨日、お前ん家に香音置いて来たぞ?」

「昨日、家に帰ってない
 てか、帰りたくても帰れねぇんだよ」

「どういうことだよ?」

「昨日から修学旅行に来てる
 だから帰れねぇ」

「嘘だろ!?
 うわぁ……失敗した………」


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