私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

〜香音目線〜

「香音………久しぶり」

雄斗………雄斗の声だ………

「ゆう……と…………」

「香音……ごめんな…
 一人にして………」

「…………………」

「香音……言い訳にしか聞こえないと思うけどさ………俺の話聞いてくれる…?」

「……………うん」

「ありがとう
 あのな……本当は3日で香音のことを迎えに行くつもりだったんだ
 でもその日………修学旅行のしおり作りが入ったんだ………」

修学旅行………

「それがさ………夜中まで続いて……帰ったのは1時過ぎだった
 それで……その時言われたんだ
 これからもっと忙しくなるって」

1時過ぎ……凄い遅い

「だからさ……香音ともあまり一緒にいれないと思って……迎えに行かなかった」

「…………どう……して……」

「香音、言ってただろ?
 テスト前はいつも追い込むって
 だから………お父さんがいる自分の家にいた方が良いって思ったんだ
 少なくとも……俺よりは香音と一緒にいられると思ったから………お父さんなら香音を止めてくれると思ったから…………」

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