私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「そんなこと………」

「ごめんな……一人にして…
 何も知らなくて……本当にごめん」

「会いたかった………ずっと………ずっと待ってた………」

「ごめん………ちゃんと話せば良かったな………
 不安にさせてごめん……辛い思いさせてごめん………」

「雄斗………ギュッてして………」

「うん………」

雄斗は寝たままの私を抱きしめてくれた

やっと……雄斗に抱きしめてもらえた

「ごめん………香音……ごめんな………」

「もう……いいよ……
 雄斗……大好きだよ………」

「俺も……大好き
 他の奴に取られたくない」

「取られないよ……誰にも………」

「…………………もう寝よっか
 まだ体辛そうだから」

「………やだ………雄斗と話す………」

「でもさ………体辛そうだよ……
 明日また話そう?」

「………寝れない………たくさん寝て眠くない………」

「今まで寝てなかったんだろ?
 目、瞑れば寝れるよ」

「…………寝れない………」

「大丈夫、寝れるから
 ほら、目閉じて?」

そう言って雄斗は手で目隠ししてきた

「嫌………寝ない………
 ………勉強……」

「香音、それはダメ!」

起き上がろうとした私の体を止めて来た

「勉強はダメ
 もう限界を越してるから………今日は休もうな」

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