私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「雄斗ー、カッコいい顔が台無しだよ?」
「別にいい
怒ってるから」
うわぁ………ガチで怒ってるじゃん……
「雄斗…?
どうしてそんなに怒ってるの?」
「…………いつからここにいる?」
「いつって………4時?」
「はぁ…………」
「ごめん…………」
「いや、香音は悪くない
こんな生活させた俺が悪いんだ」
「こんな生活って…………私には普通だよ?」
「そう考えてる時点でヤバい
でもそうさせたのは俺だから
俺に香音を怒る資格はないよな」
「…………………なんかごめん」
「お前は謝るな
でもさ………少しずつ前の生活に戻していこうな」
「……………………前の生活」
「そう、前の生活
ちゃんと寝て………ちゃんとご飯食べよ?
体重も戻そうな」
「…………ご飯はいい……」
「だーめ!
ちょっとずつ食べてこうな
香音、痩せちゃってる」
「…………ダイエット」
「えー、俺はもうちょっと太ってる方が好きだよ?」
「…………今の嫌い?」
「嫌いじゃないけど………香音は香音だし
ただ……心配になる
2週間でこんなんになるなんて」
「雄斗……………」