私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

香音………泣かないでよ………

「香音……ごめん
 意地悪した………」

「……ヒック……ヒック……」

「ごめんな………離れないから……
 ずっと一緒だからな……」


そして、そっと香音を抱きしめた














少しして香音は落ち着いた

「雄斗……ごめんね……」

「香音は悪くないよ
 俺が………嫉妬しただけだから………」

「………………嫉妬?」

「だって……あいつと二人きりとか許せない……しかも屋上って……」

「……………ごめんなさい……」

「許さない」

「えっ…………」

「香音が病院に行ってくれるまで許さない!」

「えっ!
 やだ!
 行かない!」

「じゃあ許さない!
 ご飯食べないであいつと仲良くなんて許せるわけない」

「………いいもん!
 許してくれなくても!
 家に帰る!!」

「ダメ!
 また何も食べない気だろ」

「いやー!
 雄斗が許してくれるまで帰るの!」

「………あー、もう……
 分かった!分かったから
 帰らないで
 寂しいから」

「本当?」

「うん
 でも………病院は行こう
 このままじゃ本当に……ヤバいよ」
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