私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「………ちゃんと病院行くんだな?」
「……………雄斗がいるなら」
「……分かった
好きにしていいよ
俺は何すればいいの?」
「………目、瞑ってて?」
「ん?
こう?」
そして目を閉じた
その瞬間、唇に感じる温もり
その後は体全体に感じた
「香音………もう目、開けていい?」
「………ダメ」
「じゃあ………これはいい?」
そう言って、俺に抱きついているであろう香音の体に腕をまわした
「………うん」
「…………少しだけな
もうちょっとしたら行くぞ」
「………………うん」
そしてしばらく抱きしめた
しばらくして気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた
「香音…?」
「……………………」
ずっと閉じていた目を開けた
俺の腕の中には気持ち良さそうに寝ている香音がいた
可愛い…………
やっぱり……早起きしすぎだな……
よし!
病院連れてくか
連れてくなら寝ている今がチャンスだよな……
そして素早く準備して車で病院に向かった