私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「うぅ………ありがとう」

「でも、何で私達付き合ってると思ったの?」

「なんか………転校した日から仲良かったし………昨日も頭撫でられてたじゃん」

「あー……あれね
 それはごめん
 気づいたらって感じで……」

「香音は謝らないで!
 香音は何も悪くないし」

「………ありがとう」

「そっか………
 弟さんか………仲良いの?」

「うん!
 やっと堂々と付き合えるようにもなったしね!」

「……………やっと?」

「奏斗先生の弟………雄斗って言うんだけどね
 雄斗も先生なんだ
 中学校の」

「えっ………じゃあまさか………」

「そう
 中1の時の担任で………すぐに異動になっちゃったけど、たまに会ってた
 あまりお出かけは出来なかったけど………会えるだけで幸せだったよ」

「そう………だったんだ
 やっぱり………あまり出かけられないんだ」

「………お出かけしたい?」

「そりゃ……ね」

「よし!
 私が協力してあげよう!!」

「えっ?」

「一緒に出かけよ!
 4人で!!」

「でも………奏斗先生……私のこと……」

「大丈夫大丈夫!
 これからだよ!!」

「香音………」

ガラッ

そんな時、教室の扉が開いた

「お前らまだいたのか
 さっさと帰れ」

そこにいたのは奏斗先生だった
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