私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「許せない!
 あいつ………大切な人達苦しめる!!
 何で生きてんの!!」

「お前こそ何で生きてんの?
 母親の方が良かったんじゃね?
 お前より母親の方が生きてる価値あるだろ」

「そんなの分かってる!!
 お前殺して私も死ぬ!
 お前殺さないと気が済まない!!」

「これだからガキは
 こっちまで来れんのか?
 来れるもんなら来てみろよ」

「絶対に殺してやる
 雄斗離して
 あいつ殺すの!」

「離さない
 殺すのも死ぬのも許さないよ」

そして私は床に押し倒された

しかもガッチリ手を押さえつけられる

「離してよ!
 邪魔しないで!!」

「どんなに恨んだって憎んだっていい
 でも殺すのはダメだ
 香音が手を汚す必要はない」

「いいの!
 私も死ぬの!」

「そんなことさせないよ」

そしてさらに力を強められた


「………大丈夫ですか…?
 何か……手伝えることがあれば………」

そんな時、一人の男性が来た

「すみません
 香音……ここから連れ出してもらえますか?
 何してもいいんで…………押さえてください」

「分かりました」


そして他にも数人の男性がやってきて押さえつけられた

「離して!!」

近くにあった腕に噛みつこうとしたけど…………雄斗に止められた

「香音、他の人傷つけちゃダメだよ
 噛んじゃったら痛いからね?
 噛むなら俺のな?」

そう言って目の前に雄斗の腕が差し出された


雄斗の………噛める訳ないじゃん…………




「良い子だから…………大人しく待ってろよ
 それじゃあ………お願いします」

「雄斗!
 やだ!やめてよ!!」

反抗しても数人いる男の人には敵うはずもなく………連れて行かれた



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