私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
水族館
〜香音目線〜
行かないって言ったのに…………
雄斗に水族館に連れて行かれた
「はい、到着〜!」
…………………本当に水族館………
ボーっとしてたら助手席のドアが開いた
「ほら、香音おいで?」
雄斗に手を差し出される
…………………掴めないよ………その手は………私は……………雄斗と一緒にいていい人間じゃ…………ないんだよ……………
「もー、ご機嫌斜めだねー
行くよー!」
そして雄斗に手を引っ張られて連れて行かれた
水族館の入り口の前に着いた時
「下山先生ー!」
後ろから雄斗を呼ぶ声が聞こえた
「うわっ………びっくりした
何だ、お前らかよ」
「下山先生、こんばんわ!
さっきぶりですね!」
「下山先生ー、隣にいる子誰ー?」
そこには私と大して歳が変わらない女の子が二人いた
雄斗のことを先生って呼ぶあたり、雄斗の生徒か………
「ん?
俺の可愛い彼女」
そして恋人繋ぎをした手を見せた
雄斗………そんなこと言っちゃっていいの?
教師……やめちゃうの…?