私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「そうだったのか…………香音ちゃんは知ってるの?
 それ」

「………知らない………と思う
 バレて…なければ……」

「そっか………寝てたもんな」

「……あぁ…………」

「………ん、着いたぞ
 あと少し頑張れるか?」

「……おう…………」

和田に肩を貸してもらいながらどうにか病院の中へ行った

「……………っ!
 あっ、山田!
 ちょうどいいところに!」

通りかかった男性に和田が声をかけた

「ん、何だよ
 俺今から帰るところなんだけど」

「頼む!
 手伝ってくれ
 大人は専門外だ!」

「はぁ………せっかく帰ろうと思ったのに
 まぁお前が頼んでくるの珍しいから手伝うけどさ」

「悪りぃ
 ありがと!」

「んで、どうしたよ」

「みぞおちと背中、怪我してる」

「何でそんなところ?」

「殴られたって」

「何、喧嘩?」

「こいつ、喧嘩するように見える?」

「見えないな」

「だろ?
 なんか彼女庇ったんだと
 こいつ、彼女大好き過ぎるから」

………なんか好き放題言われてる気がする………

でも否定する気力もない…………

気がつくと処置室まで来ていた

「下山、頑張ったな
 寝てていいぞ」

「………ん………」

そして俺は眠りに入った
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