私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
「当たり前だ!
あんな短いの見てられない!
てか校則でもっと長くしろ」
「校則はそんな簡単に変えれないから
お前も分かるだろ
そもそも香音みたいに校則ギリギリまで短くする奴いねぇし」
「それを香音に言ってくれ」
「いやー、言ったよ?
言ったけどさ、校則は破ってないって言われて
それ言われると何も言えん」
「それでもどうにかしろよ!
香音が変な奴に狙われでもしたらどうするんだ!?」
「まぁまぁ
結局長くしたんだからいいじゃん
まっ、今のはやりすぎだと思うけど」
「いいんだ、あれで
生脚はダメだ」
「おしゃれくらいさせろよ
高校生だぞ?
青春だぞ?」
「あー、それ言うな!
香音の青春はもういいの!
恋はしないの!!
青春は友情だけで充分だ
だからおしゃれする必要もない!」
「………過保護」
「何回でも言え
てか、お前こそどうなんだよ?
誰かいねぇの?」
「……………いない」
「うわっ、今の間めっちゃ怪しい!
誰?
もう吹っ切れたのか?」
「うるさい!
俺のことはいいだろ
飯食うからそろそろ切るぞ」
「ん、じゃあ香音のことよろしくな」
そして電話は切れた