私の人生を変えてくれた人  ~もし君が生きてたら~ 前編

「まぁまぁ、これ食べたら香音連れてきてやるから」

「本当か!?」

「ん、だからもうちょっとだけ食べさせて」

そして奏斗はそれから物凄い量を食べた

見てるこっちがお腹いっぱいになるくらい

「奏斗………良くそんなに食べれるな」

「あぁ、お腹空いたからな!
 体力使うんだよ、こっちは」

「…………つくづく普通の中学で良かったと思う」

「あー……そう言えば何で雄斗も教師に?
 実家継ぐんじゃなかったのか?」

「今さら?
 ………まぁ、理由としては奏斗かもな」

「俺?」

「あぁ
 奏斗がいきいきしてたから
 教師になるために勉強してて
 だから俺も興味を持った」

「ふーん」

「まっ、教師になって良かったよ
 香音と出会えたから
 香音を始めて見た時さ、この子を守らなきゃって思ったんだよね」

「………それなら良かった
 初めて担任持つにしては香音、大変だっただろ
 何で雄斗だったんだろうな」

「……………運命?」

「お前、そんなキャラだったっけ?」

「いや………あまり運命とか信じないけどさ
 でも香音との出会いは………運命なんじゃないかなって思える
 だっておかしいだろ
 初めての奴に香音を任せるのは」

「そうだな…………ごちそうさま!
 美味かった」

「ん、香音連れてきてよ」

「分かってる
 じゃ、行ってくる!」

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