私の人生を変えてくれた人 ~もし君が生きてたら~ 前編
プルルルル
「……もしも………」
「香音!
今すぐそこから逃げろ!!」
「えっ?
どうしたんですか?」
「いいから!
早く!!」
「本当にどうし……うっ……」
「香音!?
どうした!
大丈夫か!?」
「……………………」
「香音…?
香音!
返事しろ!!」
「……………………」
「クソッ……………文香、先生呼ぶから待ってろ
すぐに来るから」
「やだ………奏斗先生………」
「ごめん……香音がヤバいかもしれない
助けに行かないと」
俺の服を掴んでいた手を離し走り出した
その間に電話もかけ文香のところに行ってもらえるように頼んだ
あとは………香音だ…………
ハァハァハァ………どこだ………
…………………っ!
「おい!
香音から離れろ!」
少し探すと見つけることができた
そこには…………地面に横たわってる香音と…………包丁を待った男
こいつが………文香も………
「…………邪魔するなよ
何でみんな邪魔するのかな……」
そして香音に向かって包丁を振り上げた
「やめろ!」
反射的に体が動いた
そしてその直後
腕に激しい痛みが襲った
「うっ…………」
「………何でこいつ庇うんだよ
母親も……彼氏も………
お前はどうしてこいつを庇う?」
こいつ………母親と雄斗を知ってる…?
まさか………
「……香音は………大事な……生徒だ……」
「………ここの教師か
今なら見逃してやる
早くどっか行け」